人手不足ってなんのこと?
ところでSEやプログラマって人手不足なの?
10年以上前にはその手の仕事は人件費の安い
中国やインドにすべて持っていかれるような
話がまことしやかになされてたけども。
おれの予想では、日本のITの仕事は要求に比べて対価が安いので
中国やインドの人はやらないというか、
もはや向こうの方が人件費が高くてもおかしくない。
某所での振りについて以下、最近の私が知る限りの事情を。
オフショアについては、中国(のよくある大連辺り)とかはもう全然単価が高いので割に合わない。最近はミャンマーやベトナムなど単価の安いところを狙っているような話も聞くけど、実際どうなんだろうね。どっちかというと現地の企業を買収して、現地のIT化を行い、上前だけピンハネって方が多いんじゃないの。それだとリスクもないしさ。よく言われているとおり、結局ERPパッケージをちょっとカスタマイズして導入ってのが一番割がいいんだけど、日本はカスタマイズの域を超えた独自ロジックを作るの大好きだし、特に欧米(ベンチャー)企業と共同でシステム構築すると、その辺が話が全くかみ合わなくて困る。つーかそれだったら製品である必要ないしスクラッチでやればいいじゃんとか思うけど、話がそれるのでこの辺で。
オフショアの問題は、まー言うまでもないとは思うんだけど、大量生産と一点物を同じ扱いにしてたらそりゃーうまくいかないわな。製造業でもそんなミスはしないのに、なんで日本IT企業の上のほうの人は気づかないんだろうね。気づいているのかな?
という問題もあり、そんなこんなでニアショアという言葉が出てきた。
ニアショア開発のメリット | ニアショア機構
TV会議でも大分賄えるし、GitHubを使えば非公開でのホスティングも可能だし、Redmineなどで進捗管理すればよいし、って一見問題なさそうなんだけど、ここでエンタープライズ系はGitとかSlackとか知らないし、興味もない人のほうが多いんだよ、っていう大問題が。現場レベルはともかく、上のほうがなかなか理解がないので、インターネットで共有するだけで話がややこしくなり、結局旧態依然の管理方式のせいで、物理的な距離のデメリットがそのまま出る感じ。
その割に自動化自動化とか口酸っぱくいうので、あれれなんだか君たちおかしくないか?という気持ちになるけど、単にキーワードだけ知ってて本質を理解してない人も結構いるんだな、という印象。
最近流行りのSCRUMなんかは、あれは本当に少人数が一気にアジャイル的に実現するものであって、オフショアともニアショアともあわない。管理する人が複数拠点いるだけでお金の無駄である。また、アジャイルはエンタープライズ系では向いてないとかそんな話もあるけど、場所に選べば使えるよ。問題はプロジェクト内で品質管理の考え方が全部統一されていなければならない関係上、アジャイルとウォーターフォールを両立することそのものが難しいんだな。ま、ウォーターフォールも本来の意味で利用すればそこまで間違っているとは思えないけどね。実際、本当に後で何も変わらないなんていうウォーターフォール開発なんて見たことないし、単にPMが仕様変更をお金に変えるのをさぼってるだけじゃない?というイメージ。
また話がそれた。
実際人手不足なのかどうかは知らないけど、簡単な作業をオフショア化するのはよくやられてはいる。でも物によってはIT化するコストのほうが高いので、結局人力作業だったりする場合も多々ある。これってオフショアじゃなくて単なるアウトソーシングって言うんじゃない?というのは気づいてはいけない。